第4次中野区環境基本計画へのパブリックコメント

2021年9月1日

NPO法人中野・環境市民の会

はじめに

 NPO法人中野・環境市民の会は、第4次中野区環境基本計画に対して、以下をパブリックコメントとして提出致します。特に、CO2排出量の目標値については、環境省、東京都などの最新の計画・情報を反映し、中野区として積極的な目標値を設定することを望みます。

これら目標値の達成には、区民の意識改善と行動変容が必要であり、区民との連携・協働による活動が重要となります。当会は、中野区政と区民との連携・協働に関わる事業を立案・実施することで、中野区環境基本計画の目標達成に寄与することを目指します。

パブリックコメント

全般的:重要な文章などは、太文字やハイライト等で読みやすい工夫をして頂きたい。特に、2050年カーボンニュートラル社会が法律に明記されたこと等は重要事項であり、強調すべき事項である。

P3 「IPCC 第 5 次評価報告書」の項目があるが、IPCC第6次評価報告書(初版発行:2021年8月9日)の記述も記載すべき。特に、温暖化は人類起源の温室効果ガスが主な要因に疑いがないことが記載されており、掲載すべきである。

P7  「(5)エネルギー基本計画の策定」について、現在の議論で、2030年の再エネ割合が大幅に増える方向で議論がされていることを加えるべきである。

P11 ハイドロフルオロカーボン類が 128.9%増加と記載されており、中野区として課題として認識していることを記載すべきである。

P22  近年、環境政策の動向は著しく変化しています。NDCの改訂、東京都環境基本計画の改訂、COPの動向、IPCCによる新たな科学的知見が発表等、世界の気候変動を取り巻く状況が変わったタイミングで、環境基本計画の見直しが行える文面とすべきである。例)5年に満たなくても大きな社会変化があった場合には、環境基本計画の見直しを行うことがある、等。また、環境審議会の構成メンバーから、見直しの意見が提示された場合には、見直しを検討する等。

P26およびP34~37 「持続可能なまち」や「脱炭素なまちづくり」では、負担をお願いして、環境への影響を減らすことではなく、ZEHが健康寿命の増進に寄与するように、新しい便益(コ・ベネフィット)をもたらすことを明示すべきである。

補足:単に市民や事業者に負担や我慢を押し付けているだけにしか見えない説明や取り組みに受け取れるので、市民にとっての新たなサービスや事業者にとっての新規ビジネスの種を活性化させるような取り組みを促すよう、文章の記載を工夫して頂きたい。

P28 「基本目標1 脱炭素社会の推進と気候変動への適応」の1文目は以下を提案する。

”2050年までの脱炭素社会実現に向けて、地球環境にやさしい区政、脱炭素なまちづくり、環境負荷の少ないライフスタイル、区有施設における取り組みを推進します。” 理由は、2050年までに脱炭素社会が必須であることの周知と、区民のライフスタイル変容より、区政がリードして進めるべき、かつ脱炭素社会への寄与が大きいためである。

P33「毎年度発行する「中野区の環境」等を通じて評価結果を区民へ公表」の記述は、少しでも多くの区民に周知して頂くため、「毎年度発行する「中野区の環境」、およびWebページ等を通じて評価結果を区民へ公表」とすべきである。

P34 「(2)脱炭素なまちづくり」について、都市開発や基盤整備における方針では推進力として拘束力がないため、「都市開発や基盤整備の過程においては、地域条例や地区計画に定め」とすべきである。

P35  目標値の算出方法・根拠を記載すべきである。(資料の内容から、2013年から2018年の削減量から2025年、2030年に割り当てたように見受けられます。 P12の二酸化炭素排出量では部門毎の情報が掲載されていることから、対応してそれぞれの部門に対してどのように取り組むのが、表記されると良い。)

また、環境省が策定中の地球温暖化対策計画1では、「我が国の中期目標として、2030年度において、温室効果ガスを2013年度から6 46%削減することを目指す。さらに、50%の高みに向け、挑戦を続けていく。」といった記述があります。東京都の「2030・カーボンハーフスタイル」においても、2000年を基準に2030年までに50パーセント削減といった目標値を掲示しています。中野区の目標値も、これら施策と整合させ、環境省の50%の意識を持たせた文章とすべきである。特に中野区は家庭部門が約50%を占めており、家庭部門の削減効果が目標の達成を左右する可能性があります。環境省の分野別目標と整合させ、目標を設定すべきである。

  補足:地球温暖化対策計画1では、家庭部門の2013年度実績:208百万t-CO 2、2019年度実績:159百万t-CO 2、2030年度の排出量の目安を約70百万t-CO 2としており、2013年度比で約66%削減する目標値となっている。

1)経済産業省 第9回 中央環境審議会地球環境部会 中長期の気候変動対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会 地球環境小委員会地球温暖化対策検討ワーキンググループ 合同会合 資料3 地球温暖化対策計画本文(案))

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/chikyu_kankyo/ondanka_wg/pdf/009_03_00.pdf

P36-37 以下の追記・変更を希望する。

● 市民との協働および啓発効果もある「気候市民会議の開催」を追加

●「8 建物の断熱化促進」を「8 建物の断熱か及びZEHZEBを強力に進める」に変更

●「区有施設全ての電⼒調達においてRE100基準を導⼊」を追加

●「国・東京都の政策連携による中野区内の既存建築物の省エネ改修推進」を追加

P47  各学校の実態に応じて、SDGs(持続可能な開発目標)を意識した取組を推進すると記載されているが、推進していくためには「SDGs(持続可能な開発目標)を推進してくためのプログラムを開発・実施する」とすべきである。

P47 「環境に配慮した取り組みを行っている区民の割合」というアンケートについて、アクションプログラムを評価できるアンケートに変更すべきである。

P52以降 (2)アクションプログラムの展開の目標値では「推進」といった単語が多く記載されているが、PDCAを実施するためには、具体的な数値目標を設定すべきである。また、適応策及び緩和策の視点からも取りまとめるべき。

P54 カーボン・オフセット(森林整備)の推進

アクションの内容について、以下を追記すべきである。

「なお、カーボン・オフセット(森林整備)の推進の対象となる「中野の森」では、中区民が環境学習・体験学習できるよう設計すると共に、イベントを実施することで区民の意識向上に役立てる。また、カーボン・オフセット(森林整備)の実施では、連携自治体の「群馬県みなかみ町」と調整し、共有できる環境とする。」

P54 カーボン・オフセット(J-VER 購入)の推進

アクションの内容について、以下を追記すべきである。

「なお、カーボン・オフセット(J-VER 購入)の購入対象について、学習する機会を設定し、区民の意識向上に役立てる。」

P55 現在の高断熱建築物は基準が古く高断熱ではない上に政策誘導効果が少ない。高断熱建築物基準を新たに設定しゼロエネルギー住宅、建物を推進する、という文言を追加。

P57 「既存施設設備更新(LED照明導入)の促進」の目標値については、具体的な数値を示すべきであり、「原則、2030年までにLED比率100%を目指す。」等の具体的、かつ積極的な目標値を設定すべきである。

P57 「区有施設への再生可能エネルギー設備導入の促進」の目標値について、「区有施設への太陽光、太陽熱は原則必須とする。新設は原則義務化」を明記すべきである。

P72 「小中学校における緑の維持・保全」について、当会としては、八房系とうがらしを本郷小学校・中野二中に提供し、育成して頂いている。これらの活動を区全体に広げることとして、区が積極的に支援する体制とすることを提案する。

P74 「連携・協働に向けたネットワークづくり」は、具体的な取り組みを記載すべきである。例えば、交流拠点・センターの設置等。